大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和27年(う)4247号 判決

被告人 伊藤真乗 外

〔抄 録〕

論旨第二点。

本件記録によれば、原審は検察官請求の証人高田勝の取調についてその採否の決定を為さずして弁論を終結し判決を言渡していることは所論のとおりで、これは訴訟手続が法令に違背する場合であることはいうまでもない。

しかし右証人取調請求の理由である立証の趣旨は本件取調の全般の状況についてというのであり、検事の本件取調について強制その他の違法の取調のなかつたことを立証しようとするものと認められるのであつて、直接本件犯罪の成否に関するものではなく、しかもこの点については原審は証人として検察事務官駒村万蔵を取り調べており、且つ被告人等の原審弁護人は右高田勝の取調については不同意である旨の意見を述べているのであるから、右証人取調請求についてその採否を決せずして為された原判決の訴訟手続法令違背は格別判決に影響を及ぼすものとは認められない。よつて論旨は理由がない。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!